hair donation2006/11/13 16:07


かつて、乙女の時代には「前髪がキマらない」というだけの理由で「舌噛んで死んじゃいたい気分(by 由美ちゃん in “赤頭巾ちゃん気をつけて”←nobody knows?)」になっていたほど「スタイリング(死語?)、命」のおバカさんぶりを遺憾なく発揮していたhummingbirdですが、今となってはヒトカケラの片鱗もない超ズボラなおばさん一匹。
因みに、「片鱗もない」のは「スタイリング、命」のことで、「おバカさんぶり」については健在、健在、大健在。現在、おバカさんなおばさん満開です。

近年、日本⇔米国を頻繁に行き来するようになり、常時「旅人気分」で恥を掻き捨て、何事においても「手抜き大好き」に。
加えて「TPO全般においてカジュアルでもOK?」みたいな気にさせてくれるカリフォルニア気風がすっかり板について、身嗜み曲線が急降下。「カジュアル≒寝巻き」という、人としてあるまじき姿でいることもしばしば。美容院(←これも、死語ですか??)ってなんでしたっけ?・・・という数年を経て、髪の毛が腰に届かんばかりに伸びきっておりました。おばさんなのに。

空気が乾燥して、パーソナルスペースが広く、身奇麗な人の割合が極端に低いパロアルトではともかく、前回日本に滞在中、湿気が多く、人口密度の高い、老若男女総ハイファッショ~ンな東京では、流石に疎ましさを覚えるように。
とはいえ、モノグサ生活にどっぷり浸っているおばさんには、わざわざ美容院に予約を入れ、出向き、鏡の前で座り続けるという一連の作業が、大変にメンドクサイ。ただ「疎ましい」ぐらいでは、なかなか重い腰が上がらず、無意味に長い髪を持て余していたときに、思い付いたのが髪の毛の寄付、hair donation !!
早速、インターネットで調べてみると、残念ながら、日本のサイトを見つけることはできませんでした。が、海外のサイトをいくつか発見。その中から、Wigs for Kidsを選び、髪を寄付することにしました。

髪を送るにあたって、切り方というか、保存の仕方などについて、いくつかの決まりがあるため、美容院の予約の際、事情を説明したところ、快く引き受けてくださいました。その上、担当してくださった美容師さんが、偶然にも、現在カツラの製作に携わっていらっしゃるということで、hair donationに強い興味を示してくださり、更には、カツラ世界の表&裏事情のレクチャーまで!!大変に楽しく有意義な断髪式となりました。

ポニーテール状に切り取った髪の毛をパロアルトまで持参し、こちらに到着後、郵送。数年ぶりにショートヘアーになって、頭は軽くなるし、手入れはラクになるし、なにより、放って置けばゴミになる髪の毛を利用してもらえることが嬉しい、有り難い体験となりました。
それから数週間経った先週末、Wigs for Kidsからカードが届きました。カツラを待ち望んでいる子供達が描いた絵で作られたそのカードには、会の代表者による髪の毛を受け取った報告と、お礼の言葉が記されていました。様々な事情で、髪の毛が無い状態にある子供達にとって、カツラを得るという希望がどれほどの支えになり得るか、想像に難くありません。

ズボラなおばさんのちょっとした思い付きを形にできる場所に巡り合えたことを感謝しつつも、そのような場を日本国内でも見つけられるようになるといいなぁ・・と思うhummingbirdでした。

from Palo Alto


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